地域別・断熱性能別 ひと冬の暖房代エアコン・石油ファンヒーター・ガス、2026年の冬はどれが安い?
公開日・更新日:2026-09-25 / いくらかかるの研究所
同じ14畳のリビングを、公的な計算方法の標準的な使い方でひと冬暖めたときの暖房代を、住んでいる地域(省エネ基準の地域区分)と家の断熱性能ごとに計算しました。 計算は、建築物省エネ法で使われている公的な計算方法(建築研究所)にもとづいています。
この記事でわかったこと
- 今の単価(電気31円/kWh、灯油141円/L)では、北海道から九州まで、どの地域でもエアコンがいちばん安い結果になりました(今の省エネ基準の家、等級4)。
- 分かれ目の灯油価格は、6地域で104円/L、1地域で134円/L。 灯油がこれより安ければ、石油ファンヒーターのほうが安くなります。寒い地域ほど分かれ目の価格が高く、灯油が有利になりやすい傾向です。
- サーキュレーターの効果は家の断熱で大きく変わります。6地域のエアコン暖房で、断熱の弱い家(等級2)は暖房負荷を最大10.5%減らせて、サーキュレーターの電気代を引いても4,200円の得。 今の基準の家(等級4)では最大3.6%にとどまり差し引き200円の損、等級6では400円の損でした。
- 6地域でエアコンの暖房代は、等級2の52,700円に対して等級6は12,400円。断熱性能の違いのほうが、暖房器具の違いより大きく効きます。
自分の地域・部屋・単価で計算するには、暖房代 比較シミュレーターを使ってください。
地域別:ひと冬の暖房代(等級4の家、14畳のリビング)
地図:灯油がいくらより安ければ石油ファンヒーターが得か
エアコンは、その地域で能力が足りなくならない最小の能力の機種で計算しています(寒い地域で小さい機種のまま比べると、暖めきれない分だけ安く出てしまうため)。
| 地域区分 | エアコン | 石油ファンヒーター | ガスファンヒーター(都市ガス) | FF式石油暖房機 | 灯油の分かれ目 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1地域 | 74,800円冷房5.6kW機 | 78,300円 | 78,100円 | 90,800円 | 134円/L |
| 2地域 | 62,200円冷房5.6kW機 | 68,900円 | 68,600円 | 80,100円 | 126円/L |
| 3地域 | 48,700円冷房4.0kW機 | 56,700円 | 56,200円 | 66,100円 | 120円/L |
| 4地域 | 47,800円冷房5.6kW機 | 55,000円 | 54,800円 | 63,800円 | 122円/L |
| 5地域 | 36,600円冷房5.6kW機 | 45,000円 | 44,900円 | 52,400円 | 113円/L |
| 6地域 | 26,400円冷房4.0kW機 | 35,300円 | 35,100円 | 41,100円 | 104円/L |
| 7地域 | 13,800円冷房3.6kW機 | 17,700円 | 17,500円 | 20,700円 | 108円/L |
| 8地域 | 公的な計算方法の標準的な使い方では、暖房をほとんど使わない地域として計算されます(暖房負荷 0)。 | ||||
県庁所在地がどの地域区分かは、この記事の後半の一覧で確認できます(1地域の県庁所在地はなく、北海道の名寄市・士別市などが1地域です)。 「灯油の分かれ目」は、石油ファンヒーターの暖房代がエアコンと同じになる灯油の価格です。お住まいの地域の灯油の価格(18Lの価格÷18)がこれより安ければ、石油ファンヒーターのほうが安くなります。 ガスファンヒーターは都市ガスの単価に東京ガスの例(176.09円/m³)を使っているため、ほかの地域ではガス会社の単価で計算し直してください。
断熱性能別:暖房代とサーキュレーターの効果
公的な計算方法では、床暖房以外の暖房は、部屋の上下の温度差の分だけ暖房負荷が増えるとしています。サーキュレーターでこの温度差を完全になくせた場合を「効果の上限」とし、サーキュレーター(15W)の電気代を差し引きました。
2地域(札幌市など)
| 断熱性能 | エアコン | 石油ファンヒーター | サーキュレーターで減らせる暖房負荷(上限) | エアコン+サーキュレーターの差し引き |
|---|---|---|---|---|
| 等級2相当(1980年の基準) | 98,800円 | 106,400円 | 8.3% | 5,700円お得 |
| 等級3相当(1992年の基準) | 69,600円 | 78,300円 | 5.4% | 1,600円お得 |
| 等級4相当(現行の省エネ基準) | 62,200円 | 68,900円 | 4.3% | 700円お得 |
| 等級5相当(ZEH水準) | 59,300円 | 65,700円 | 3.5% | ほぼ差なし |
| 等級6相当 | 44,200円 | 46,400円 | 2.2% | 700円高くなる |
| 等級7相当 | 36,400円 | 37,200円 | 1.5% | 800円高くなる |
6地域(前橋市・さいたま市・千葉市・新宿区など)
| 断熱性能 | エアコン | 石油ファンヒーター | サーキュレーターで減らせる暖房負荷(上限) | エアコン+サーキュレーターの差し引き |
|---|---|---|---|---|
| 等級2相当(1980年の基準) | 52,700円 | 74,300円 | 10.5% | 4,200円お得 |
| 等級3相当(1992年の基準) | 46,400円 | 65,500円 | 9.2% | 2,700円お得 |
| 等級4相当(現行の省エネ基準) | 26,400円 | 35,300円 | 3.6% | 200円高くなる |
| 等級5相当(ZEH水準) | 22,900円 | 28,800円 | 2.0% | 800円高くなる |
| 等級6相当 | 12,400円 | 16,000円 | 1.3% | 400円高くなる |
| 等級7相当 | 8,000円 | 9,900円 | 0.6% | 300円高くなる |
断熱性能が低い家ほど上下の温度差が大きく、サーキュレーターの効果も大きくなります(建築研究所の実験でも、断熱・気密が低い部屋ほど床近くと天井近くの温度差が大きいことが報告されています)。 足元が暖かく感じられて設定温度を下げられる場合の節約分は、この計算に含んでいません。
県庁所在地の地域区分
リンク先の暖房代 比較シミュレーターで、その市の条件がそのまま入った状態で計算できます。ほかの市区町村はシミュレーターで選べます。
- 北海道 札幌市:2地域
- 青森県 青森市:3地域
- 岩手県 盛岡市:3地域
- 宮城県 仙台市:5地域
- 秋田県 秋田市:4地域
- 山形県 山形市:4地域
- 福島県 福島市:5地域
- 茨城県 水戸市:5地域
- 栃木県 宇都宮市:5地域
- 群馬県 前橋市:6地域
- 埼玉県 さいたま市:6地域
- 千葉県 千葉市:6地域
- 東京都 新宿区:6地域
- 神奈川県 横浜市:6地域
- 新潟県 新潟市:5地域
- 富山県 富山市:5地域
- 石川県 金沢市:6地域
- 福井県 福井市:6地域
- 山梨県 甲府市:6地域
- 長野県 長野市:4地域
- 岐阜県 岐阜市:6地域
- 静岡県 静岡市:7地域
- 愛知県 名古屋市:6地域
- 三重県 津市:6地域
- 滋賀県 大津市:5地域
- 京都府 京都市:6地域
- 大阪府 大阪市:6地域
- 兵庫県 神戸市:6地域
- 奈良県 奈良市:6地域
- 和歌山県 和歌山市:7地域
- 鳥取県 鳥取市:6地域
- 島根県 松江市:6地域
- 岡山県 岡山市:6地域
- 広島県 広島市:6地域
- 山口県 山口市:6地域
- 徳島県 徳島市:6地域
- 香川県 高松市:6地域
- 愛媛県 松山市:7地域
- 高知県 高知市:7地域
- 福岡県 福岡市:7地域
- 佐賀県 佐賀市:6地域
- 長崎県 長崎市:7地域
- 熊本県 熊本市:7地域
- 大分県 大分市:7地域
- 宮崎県 宮崎市:7地域
- 鹿児島県 鹿児島市:7地域
- 沖縄県 那覇市:8地域
計算の条件
| 部屋 | 公的な計算方法の標準住戸(戸建)のリビング(主たる居室)を14畳(22.7m²)にした場合。在室時間・設定温度は公的な計算方法の標準のスケジュールに固定 |
|---|---|
| エアコン | 効率は公的な計算方法の既定値(区分(は))。能力は、処理できない負荷が5%以下になる最小の能力 |
| 石油・ガスファンヒーター | 開放式。カタログの暖房出力どおり燃料の熱量がそのまま部屋に入るとして計算。換気で逃げる熱は含まない。ファン等の電気を含む |
| FF式石油暖房機 | 公的な計算方法(燃料効率86%) |
| 単価 | 電気 31円/kWh(目安単価)、灯油 141円/L(2026-09-28の全国平均)、都市ガス 176.09円/m³(東京ガスの例、2026年11月検針分) |
| 気象 | 地域区分ごとの公的な計算方法の代表的な気象データ。同じ地域区分の市区町村は同じ結果になります |
計算方法と出典の詳細は、暖房代 比較シミュレーターのページにまとめています。 この記事の数値は、出典を示していただければ自由に引用できます(「いくらかかるの研究所 調べ」)。