地域ごと・断熱性能ごとの比較は、データ記事「地域別・断熱性能別 ひと冬の暖房代」にまとめています。
結果の見方
- ひと冬の暖房代:同じ部屋・同じ使い方で、それぞれの器具だけを使って暖めたときの1年分の暖房代です。燃料の器具は、ファンなどの電気代を含みます。
- 使う量:ひと冬に使う灯油(L)・ガス(m³)・電気(kWh)の量です。
- 処理できない負荷:器具の能力が足りず、部屋を設定温度まで暖められない分の割合です。この割合が大きい器具は、その分だけ安く出ています。
- サーキュレーター併用(効果の上限):公的な計算方法では、床暖房以外の暖房は部屋の上下の温度差の分だけ暖房負荷が増えるとしています。 サーキュレーターでこの温度差を完全になくせた場合を上限として計算し、サーキュレーター自身の電気代を加えています。
よくある質問
エアコンと石油ファンヒーター、どちらが安いですか?
電気と灯油の単価、エアコンの効率、住んでいる地域で変わります。寒い地域ほどエアコンの効率が下がり、灯油やガスとの差が縮まります。 このシミュレーターで、自分の地域と単価を入れて比べてください。
サーキュレーターを使うと暖房代はどれくらい下がりますか?
公的な計算方法で見ると、上下の温度差による暖房負荷の増加は、今の省エネ基準(等級4)の家で数%、断熱性能が低い家では10%前後です。 断熱性能が高い家では、サーキュレーター自身の電気代のほうが大きくなることもあります。 メーカーの試験では「最大24%」という結果もありますが、足元の温度をそろえる条件で比べたもので、この計算とは条件が違います。
石油・ガスファンヒーターの効率は?
部屋の中で燃やす開放式の器具は、カタログの暖房出力が燃料の発熱量とほぼ同じ値で表示されています(灯油1Lあたり約37MJ)。 当サイトもこの表示どおりに計算しています。ただし、開放式の器具は1時間に1〜2回の換気が必要で、換気で逃げる熱は計算に含んでいません。その分、実際の燃料代は多くなります。
入力した内容は保存されますか?
保存されません。計算はすべてお使いのブラウザの中で行います。条件はページのURLに入るので、ブックマークや共有に使えます。
計算方法
- 地域区分と断熱性能から、公的な計算方法の標準的な住宅の部屋の暖房負荷を1時間ごとに1年分求め、部屋の広さに比例させます(エアコン電気代シミュレーターと同じ)。
- エアコンは、公的な計算方法(第四章第三節)で消費電力量を計算します。
- FF式石油暖房機は、公的な計算方法(第四章第四節)で、燃料効率86%として灯油の量とファンの電気を計算します。灯油の量は総発熱量 36.49MJ/L で換算します。
- 石油・ガスファンヒーター(開放式)は公的な計算方法の対象外のため、当サイトの計算です。 最大出力までの負荷を処理し、処理した熱量と同じ燃料を使うとして計算します。灯油の量はカタログの「暖房出力÷燃料消費量」(初期値 10.29kWh/L)、ガスの量は都市ガス45MJ/m³、LPガス102.1MJ/m³ で換算します。 ファンなどの電気は、運転中の時間に出力に応じて最小〜最大の消費電力を割り振ります。
- 燃料の器具の最大出力は、空欄のときは公的な計算方法でFF暖房機の既定値に使う目安(床面積1m²あたり240.1W)にします。
- サーキュレーター併用は、暖房負荷を「上下温度分布を考慮した負荷補正係数」で割り戻して計算し直し、暖房が動いている時間にサーキュレーターの消費電力を加えます。
前提条件と誤差
| 使い方 | 在室時間・設定温度・運転する時間帯は、公的な計算方法の標準住戸の生活スケジュールに固定されます。どの器具も同じ使い方で比べています。 |
|---|---|
| 単価の初期値 | 電気:31円/kWh(税込)(公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会、2022-07-22)灯油:141円/L(税込)(資源エネルギー庁(燃料油価格定額引下げ措置)、2026-09-28)都市ガス:176.09円/m3(税込)(東京ガス株式会社、2026-09-29)LPガス:733円/m3(税込)(一般財団法人 日本エネルギー経済研究所 石油情報センター、2026-08-01)都市ガスは東京ガスの2026年11月検針分の単価です(国の支援による値引きは10月検針分で終わりました)。都市ガスの料金はガス会社ごとに違います。検針票の単価を入れると実態に近づきます。 |
| 含まないもの | 開放式の器具の換気で逃げる熱、燃焼で出る水蒸気による湿度の変化、点火時の電力、器具の本体価格、灯油の配達料、ガスの基本料金。 |
| 安全 | 開放式の器具は室内の空気を使って燃焼します。メーカーや業界団体の案内に従って、1時間に1〜2回換気してください。 |
出典
- 建築研究所「住宅に関する省エネルギー基準に準拠したプログラム」技術情報(第四章第三節 ルームエアコンディショナー)
- 建築研究所ほか「pyhees」(上記算定方法のPython実装、MITライセンス)
- 国土交通省「地域区分新旧表(令和2年7月時点)」
- 全国家庭電気製品公正取引協議会「よくある質問(電力料金目安単価)」
- 国立研究開発法人 建築研究所「住宅に関する省エネルギー基準に準拠したプログラムの算定方法 第三章第一節 式(5) 上下温度分布を考慮した負荷補正係数」
- 国立研究開発法人 建築研究所「住宅に関する省エネルギー基準に準拠したプログラムの算定方法 第四章第四節 FF暖房機(pyhees section4_4, section4_4_a)」
- 資源エネルギー庁(燃料油価格定額引下げ措置)「燃料油価格の推移(灯油 全国平均価格 2026年9月28日、石油製品価格調査)」
- 一般財団法人 日本エネルギー経済研究所 石油情報センター「一般小売価格 LP(プロパン)ガス(偶数月確報)」
- 東京ガス株式会社「原料費調整制度に基づく2026年11月検針分のガス料金について(東京地区等)」
- 東京ガス株式会社「よくあるご質問(都市ガスの熱量)」
- 日本LPガス協会「プロパン、ブタン、LPガスの立方メートルからトンへの換算」
- 資源エネルギー庁「エネルギー源別標準発熱量・炭素排出係数(2018年度改訂)の解説」
- ダイニチ工業株式会社「石油ファンヒーター NEタイプ 仕様(FW-3226NE 暖房出力・燃料消費量・消費電力)」
- 株式会社コロナ「石油ファンヒーター Gシリーズ 仕様(FH-G3626BY 消費電力)」
- リンナイ株式会社「ガスファンヒーター スタンダードタイプ 仕様(都市ガス13Aで表示)」
- 一般社団法人 日本ガス石油機器工業会「石油ファンヒーターを安全にお使いいただくために(換気)」
- 国立研究開発法人 建築研究所「建築研究資料 No.154 住宅の高断熱化目標水準に関する基礎調査(2014年2月)」
- アイリスオーヤマ株式会社「サーキュレーターアイ DC JET(PCF-SDC15T 定格消費電力)」
- アイリスオーヤマ株式会社「サーキュレーターとエアコンの併用(自社環境試験室での試験結果)」