いくらかかるの研究所あと一歩踏み込む暮らしの計算機

エアコン暖房 つけっぱなし vs 使う時間だけ 電気代シミュレーター

「エアコンはつけっぱなしのほうが安い」は本当でしょうか。住宅省エネ基準の公的な計算方法には、暖房を24時間つける運転(連続運転)と、人がいる時間だけつける運転(間歇運転)の2つの計算があります。この2つで、同じ部屋・同じエアコンの暖房の電気代を比べます。

更新日:2026-09-25

住まいと部屋

省エネ基準の地域区分:6地域(国土交通省の地域区分表による)

わからなければ、建てた年に近いものを選んでください。

部屋の種類

畳

約22.7m²(1畳=1.62m²で換算)

エアコン

本体の銘板やカタログの「冷房能力」の数字です。

効率(消費電力)

電気料金
円/kWh

初期値は家電公取協の目安単価(31円/kWh)です。

試算結果

ひと冬の暖房の電気代は、つけっぱなしにすると

約5,600円高くなる見込み

使う時間だけ
約26,400円
つけっぱなし(24時間)
約32,000円

電気の量は約1.21倍(21%増)です。使う時間だけのときは、つけた直後などに暖めきれない分が暖房の負荷の3.9%ありました(つけっぱなしは0.0%)。

住宅省エネ基準の公的な計算方法で、標準的な生活時間だけ暖房する場合と、24時間暖房する場合を比べた目安です。30分〜数時間の外出で消すかどうかの比較ではありません。

1月の1日の電気の使い方

00.511.520時6時12時18時23時kWh
1日の合計:使う時間だけ 7.0kWh/つけっぱなし 7.9kWh(1月の平均)

使う時間だけのときは、朝や夕方につけた直後に大きな電気を使います。つけっぱなしは1回あたりは小さいものの、夜中も含めて1日中使います。

月別の暖房の電気代

月使う時間だけつけっぱなし
11月1,810円2,740円
12月5,440円6,430円
1月6,770円7,580円
2月6,150円7,100円
3月5,150円6,350円
4月1,120円1,810円
計算の詳しい値
暖房の消費電力量
使う時間だけ 853kWh・つけっぱなし 1,032kWh
暖房が動いた時間
使う時間だけ 1,658時間・つけっぱなし 2,822時間
処理できない負荷
使う時間だけ 3.9%・つけっぱなし 0.0%

CO2の量(ひと冬)

  • 使う時間だけ約361kg-CO2
  • 24時間つけっぱなし約437kg-CO2

電気は全国平均の排出係数(0.423kg-CO2/kWh)、都市ガスは東京ガスの排出係数(2.09kg-CO2/m³)で換算しています。契約している会社や料金メニューによって係数は違います(環境省・経済産業省の公表値)。

この条件のままのURLで共有できます(入力した内容はURLにだけ入り、サーバーには送りません)。

つけっぱなしで 約5,600円高く(×1.21)結果へ ↓

この計算の作り方と検証:Pythonの計算プログラムをTypeScriptに移植して、結果を1e-9の精度で一致させる:正解値テストの作り方とハマりどころ(Qiita)

この比較でわかること

地域別の暖房の電気代(断熱等級4)

地域リビング14畳個室6畳
1地域74,500円 → 83,500円(×1.12)17,300円 → 50,200円(×2.9)
2地域62,300円 → 69,900円(×1.12)14,900円 → 46,000円(×3.1)
3地域48,700円 → 57,500円(×1.18)12,000円 → 40,600円(×3.4)
4地域46,100円 → 54,000円(×1.17)10,300円 → 31,500円(×3.0)
5地域35,500円 → 45,000円(×1.27)7,800円 → 27,200円(×3.5)
6地域26,400円 → 32,000円(×1.21)5,900円 → 21,200円(×3.6)
7地域14,200円 → 18,000円(×1.27)3,400円 → 12,900円(×3.8)

左が使う時間だけ、右がつけっぱなし。

4.0kW・効率のわからない機種、電気料金31円/kWh。寒い地域では、4.0kWでは能力が足りない場合があります。

「つけっぱなしが安い」と言われるのはなぜ?

エアコンは、冷えた部屋を暖め始めるときに大きな電気を使います(上の1日のグラフの、朝や夕方の山)。そのため、短い時間だけ消してまたつけるなら、消さないほうが安くなる場合があります。 一方、この計算は「夜中や外出中の長い時間もつけておく」か「人がいる時間だけつける」かの比較です。消している時間が長いほど、暖め直す分より、つけっぱなしで使う分のほうが大きくなります。 短い外出で消すかどうかと、24時間つけっぱなしにするかどうかは、分けて考える必要があります。

結果の見方

よくある質問

短い外出のときに消すのは損ですか?

この計算では扱っていません。公的な計算方法の生活スケジュールは1時間単位で、短い外出はふくまれていないためです。何分までなら消さないほうが安いかは、部屋の断熱性能や外の気温で変わります。

設定温度は何度ですか?

公的な計算方法の標準の条件(暖房20℃)です。変えることはできません。

ほかの暖房器具と比べたい

暖房代 比較シミュレーターで、石油・ガスファンヒーターやFF式暖房機と比べられます。冷房も含めた1年の電気代はエアコン電気代シミュレーターで計算できます。

入力した内容は保存されますか?

保存されません。計算はすべてお使いのブラウザの中で行います。条件はページのURLに入るので、ブックマークや共有に使えます。

つけっぱなしの計算

公的な計算方法(第四章第一節)の暖房の運転方法の区分のうち、区分(は)(居室の間歇運転)と区分(ろ)(居室の連続運転)で、同じ家・同じ気象の1時間ごとの暖房負荷を計算しました。 その負荷を、同じエアコンの計算(第四章第三節)で電気の量にしています。

計算方法

建築物省エネ法の住宅の評価で使われている「エネルギー消費性能の算定方法」のうち、ルームエアコンの消費電力量の計算(第四章第三節)を使っています。 建築研究所などが公開しているPython実装(pyhees)をTypeScriptに移植し、同じ入力で結果が一致することをテストで確かめています。

  1. 地域区分と断熱性能から、公的な計算方法の標準的な住宅(床面積120.08m²、4人世帯)の部屋ごとの暖房・冷房の負荷を1時間ごとに1年分求めます。
  2. その負荷を部屋の広さに合わせて比例させます(1畳=1.62m²で換算)。
  3. エアコンの定格能力と効率(能力÷消費電力)から、1時間ごとの外気温・湿度に応じた消費電力量を計算し、1年分を合計します。
  4. 消費電力量に電気料金単価を掛けて、電気代にします。

前提条件と誤差

使い方在室時間・設定温度・運転する時間帯は、公的な計算方法の標準住戸の生活スケジュールに固定されます。自分の使い方と大きく違う場合は、金額も変わります。
住まい戸建住宅を前提としています。断熱性能は等級ごとの基準値(UA値)で計算し、日射の取り込みやすさは国の仕様基準の値を使います。
気象地域区分ごとの公的な計算方法の代表的な1年分の気象データ(標準年)を使います。近年の猛暑や、熱帯夜の湿度の高さは反映されていないため、とくに冷房の電気代は実際より少なめに出ることがあります。
湿気(潜熱)冷房は、温度を下げる負荷(顕熱)と湿気を取る負荷(潜熱)の両方を公的な計算方法で計算します。エアコンが処理しきれない分は「処理できない負荷」として別に示し、電気代には入りません。
気密・換気公的な計算方法には気密性能(C値)の入力がないため、すき間風の違いは計算に入りません。換気は公的な計算方法の標準の条件です。
部屋リビングは標準住戸の主たる居室、個室は子ども部屋のスケジュールを使います。
効率がわからない機種公的な計算方法で効率不明の機種に使う推定式(区分(は))で計算します。省エネ性の高い機種の目安には区分(い)の推定式を使います。
電気料金初期値は家電公取協の目安単価 31円/kWh(税込)(2022-07-22改定)です。検針票から求めた自分の単価に変えると、実態に近づきます。
含まないもの待機電力、フィルターの汚れ、機器の経年劣化、室外機の設置状況、電気料金の将来の変動。

出典

断熱性能・負荷データの作成日:2026-09-23