この計算でわかること
- 東京など6地域・断熱等級4・14畳のリビング・4.0kWのエアコンでは、暖房1時間あたりの電気代は、 外気温0〜5℃で21.9円、5〜10℃で12.2円、10〜15℃で8.1円でした。いちばん寒い-5〜0℃では39.2円です。
- 効率(出した熱÷電気)は、寒いほど下がります。6地域では5〜10℃で3.1、0〜5℃で2.8です。
- 暖かい日も効率は下がります。15℃以上では1.2でした。公的な計算方法では、エアコンを小さい出力で動かすときも効率が下がるためです。ただし1時間あたりの電気代は小さい(6.2円)ままです。
- 同じ外気温(0〜5℃)でも、断熱性能で変わります。等級2相当で37.7円、等級4相当で21.9円、等級6相当で14.7円です。
地域別:暖房1時間あたりの電気代
| 地域 | -5〜0℃ | 0〜5℃ | 5〜10℃ |
|---|---|---|---|
| 1地域 | 25.2円 | 17.3円 | 9.3円 |
| 2地域 | 25.8円 | 17.2円 | 9.3円 |
| 3地域 | 24.8円 | 17.8円 | 9.5円 |
| 4地域 | 31.4円 | 20.5円 | 10.7円 |
| 5地域 | 35.1円 | 20.4円 | 12.2円 |
| 6地域 | 39.2円 | 21.9円 | 12.2円 |
| 7地域 | 38.1円 | 24.7円 | 11.1円 |
断熱等級4相当・14畳のリビング・4.0kWの効率のわからない機種、電気料金31円/kWh。—はその外気温で暖房した時間が10時間未満。 同じ外気温でも寒い地域のほうが安いのは、等級4の基準の断熱性能(UA値)が寒い地域ほど高く(1・2地域0.46、6地域0.87 W/(m²・K))、部屋から逃げる熱が少ないためです。寒い地域では4.0kWでは能力が足りない時間があり、その分は電気代に入っていません。
結果の見方
- 1時間あたりの電気代:その外気温で暖房が動いた時間の平均です。つけた直後の、たくさん電気を使う時間もふくみます。
- 効率:部屋に出した熱(kW)÷使った電気(kW)です。カタログのCOPやAPFとは条件が違うので、同じ値にはなりません。
- 1か月・1年の電気代:エアコン電気代シミュレーターで計算できます。
よくある質問
設定温度を1℃下げると、いくら変わりますか?
このツールでは計算できません。公的な計算方法では、暖房の設定温度は標準の条件に固定されています。
寒い日はエアコンより石油ストーブのほうが安い?
暖房代 比較シミュレーターで、石油・ガスファンヒーターやFF式暖房機とひと冬の暖房代を比べられます。
つけっぱなしのほうが安い?
つけっぱなし vs 使う時間だけで比べられます。
入力した内容は保存されますか?
保存されません。計算はすべてお使いのブラウザの中で行います。条件はページのURLに入るので、ブックマークや共有に使えます。
計算方法
建築物省エネ法の住宅の評価で使われている「エネルギー消費性能の算定方法」のうち、ルームエアコンの消費電力量の計算(第四章第三節)を使っています。 建築研究所などが公開しているPython実装(pyhees)をTypeScriptに移植し、同じ入力で結果が一致することをテストで確かめています。
- 地域区分と断熱性能から、公的な計算方法の標準的な住宅(床面積120.08m²、4人世帯)の部屋ごとの暖房・冷房の負荷を1時間ごとに1年分求めます。
- その負荷を部屋の広さに合わせて比例させます(1畳=1.62m²で換算)。
- エアコンの定格能力と効率(能力÷消費電力)から、1時間ごとの外気温・湿度に応じた消費電力量を計算し、1年分を合計します。
- 消費電力量に電気料金単価を掛けて、電気代にします。
前提条件と誤差
| 使い方 | 在室時間・設定温度・運転する時間帯は、公的な計算方法の標準住戸の生活スケジュールに固定されます。自分の使い方と大きく違う場合は、金額も変わります。 |
|---|---|
| 住まい | 戸建住宅を前提としています。断熱性能は等級ごとの基準値(UA値)で計算し、日射の取り込みやすさは国の仕様基準の値を使います。 |
| 気象 | 地域区分ごとの公的な計算方法の代表的な1年分の気象データ(標準年)を使います。近年の猛暑や、熱帯夜の湿度の高さは反映されていないため、とくに冷房の電気代は実際より少なめに出ることがあります。 |
| 湿気(潜熱) | 冷房は、温度を下げる負荷(顕熱)と湿気を取る負荷(潜熱)の両方を公的な計算方法で計算します。エアコンが処理しきれない分は「処理できない負荷」として別に示し、電気代には入りません。 |
| 気密・換気 | 公的な計算方法には気密性能(C値)の入力がないため、すき間風の違いは計算に入りません。換気は公的な計算方法の標準の条件です。 |
| 部屋 | リビングは標準住戸の主たる居室、個室は子ども部屋のスケジュールを使います。 |
| 効率がわからない機種 | 公的な計算方法で効率不明の機種に使う推定式(区分(は))で計算します。省エネ性の高い機種の目安には区分(い)の推定式を使います。 |
| 電気料金 | 初期値は家電公取協の目安単価 31円/kWh(税込)(2022-07-22改定)です。検針票から求めた自分の単価に変えると、実態に近づきます。 |
| 含まないもの | 待機電力、フィルターの汚れ、機器の経年劣化、室外機の設置状況、電気料金の将来の変動。 |
出典
- 建築研究所「住宅に関する省エネルギー基準に準拠したプログラム」技術情報(第四章第三節 ルームエアコンディショナー)
- 建築研究所ほか「pyhees」(上記算定方法のPython実装、MITライセンス)
- 国土交通省「住宅性能表示制度 断熱等性能等級の基準」
- 国土交通省「地域区分新旧表(令和2年7月時点)」(市区町村と地域区分の対応)
- 総務省「全国地方公共団体コード」(市区町村の名称とコード)
- 全国家庭電気製品公正取引協議会「よくある質問(電力料金目安単価)」
- 不動産公正取引協議会連合会「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」
断熱性能・負荷データの作成日:2026-09-23